散骨が増加する背景と条例や法整備

散骨が増加する背景と条例や法整備

散骨は、近年非常に注目されている葬送方法とされ、良い戒名や院号を得る為に非常に高額なお布施などを必要とする事から拝金主義と揶揄される事の多い葬式仏教の衰退も手伝って、宗旨宗派に関係無く火葬した遺骨を粉骨し、山野や河川及び海洋に散布する事で故人の魂と共に遺体も自然に還す葬送方法です。



散骨は、当初純粋に自然への回帰を望む人達が多かったのですが、現在では墓の後継者不在で墓じまいをした方や子世代への負担を減らしたい高齢者、長い不況に起因する経済的な問題から希望する人たちが増加しています。
日本人は、葬送様式が古来より神道や仏教、自然崇拝、執政者の意向などにより、地域や世代及び時代で大きく異なって来た経緯があり、現在では日本国民の7割近くが無宗教とされているので、散骨は国土の狭い日本に適した葬送方法の1つと言えます。



しかし、墓地、埋葬等に関する法律が昭和23年に制定され、現在では遺体の99%以上が火葬後に墓地に埋葬されている為、恒常的に散骨を行っているブータンやインドのガンジス川とは大きく異なり、理解度の足りない国民の心理の表れとして近隣住民の大きな反対運動が障害となるケースが多くあります。


その為、1991年以降20年以上にわたり政府による法整備が望まれていますが、現状としては地方自治体や各市町村独自の条例により様々な規制が行われ、関連業者の認可や実施を完全に禁止している地方自治体もあります。



  • 社会の常識

    • 散骨は、ヤムナー川とガンジス川及び南アフリカの海で葬送されたインドの非暴力運動の指導者かつ政治家であったマハトマ・ガンジーやデラウィア沖で葬送されたアルベルト・アインシュタインで知られる葬送方法です。しかし、日本国内にはキリスト教やユダヤ教、イスラム教などの宗教の様に死体の形態にこだわる宗教的慣習が古来から現代社会に至っても無く、経済的余裕のある貴族や現在に至る皇室では遺体が腐敗し白骨化した後に土葬で葬送される殯が行われ、殯は現在の通夜の起源ともされています。...

      detail
  • 大事な社会の事

    • 散骨は一般的な葬儀の形としてはまだ誰からも受け入れられている方法というわけではありません。したがって、死後に散骨を望んでいる場合には、家族や親せきに自分の考えをしっかりと伝え、理解してもらう必要があります。...

      detail
  • ためになる社会

    • 近年は、葬儀の方法も多様化しており、墓地への埋葬ではなく、散骨を望む人も増加しています。では、故人に託されたからと言って、思い出の場所や憧れの場所に、遺族が勝手に散骨をしても良いものなのでしょうか。...

      detail
  • 社会の秘密

    • 散骨は、日本国内では昭和23年に制定された墓地、埋葬等に関する法律の第4条や感染症法第30条、刑法第190条死体遺棄罪、第191条墳墓発掘遺体遺棄罪などにより法律上グレーゾーンとされていますが、法務省も厚生労働省も葬送を目的に節度を持って行う限り違法かつ処罰対象外の見解を示し、現在では国内外で実施されています。現代の日本では、葬儀後に火葬し墓地へ埋葬する葬送方法が一般的ですが、仏教が誕生したインドでは火葬後に母なるガンジス川に遺骨を流し、チベット仏教を継承するブータンでも火葬後に川に遺骨を流しています。...

      detail